- カウンセリングを受けたいけど、どんなやり方があるんだろう?
- 話をする以外のカウンセリングってないのかな?
- 希望する方法のカウンセリングを受けられる場所ってどうやって探せばいいの?
カウンセリングを受けようと思ったものの、上記のような疑問があって前に進めないことがあるのではないでしょうか。
カウンセリングの種類や方法は様々ですが、その中からご自分にあったものを見つけるのは大事なポイントです。自分にとってしっくりくるものであるほど、カウンセリングに継続的かつ意欲的に通うことができ、それは結果としてカウンセリングの効果を高めることにも繋がります。
そこでこの記事では、カウンセリングの方法(人数や媒体、方法・技法)について解説し、希望するカウンセリングを提供している機関を探す方法についても説明します。
この記事を参考にして自分にあったカウンセリングのやり方を見つけ、カウンセリングを受ける準備をすすめてください。
カウンセリングの人数:個人or2人以上
カウンセリングの形態は以下のようなものがあります。
- 一対一の個人カウンセリング
- 集団でおこなうグループカウンセリング
- 夫婦など2人で行うカップルカウンセリング
- 家族単位で行う家族カウンセリング
一対一でのカウンセリングを行っている機関が多いため、集団や二人以上でのカウンセリングを希望する場合は、それらに対応している機関を選ぶ必要があります。
カウンセリングをする媒体:対面or非対面
カウンセリングは多くの場合、直接会って対面で行います。
しかし電話やオンライン(テレビ電話)、メール、チャットなどの媒体を用いて行う非対面のカウンセリングをおこなっている機関も増えてきました。
非対面カウンセリングのメリットとしては次のようなものがあるでしょう。
- 遠くの場所からもカウンセリングを受けることができる
- 人と対面する際の負担や緊張が少ない
- スケジュールの調整がしやすい
一方でデメリットとしては次のようなものがあげられます。
- 伝えられる情報量が限られてしまう
- セキュリティ上のリスクがある
非対面カウンセリングのメリットとデメリットの双方を考慮した上で自分にとってよい手段を選ぶとよいと思われます。
カウンセリングの方法・技法
次にカウンセリングの方法・技法について大まかに解説します。
言葉でのやり取りが中心のカウンセリング
カウンセラーとの言葉でのやり取りを中心に進めていくカウンセリングは多くの機関で行われている方法です。
- 来談者中心療法:来談者がありのままの自分を受け入れ自己成長していけるように支援する技法です。
- 精神分析的・力動的心理療法:自分の気づいていない部分に気づき理解していくことでこころを自由にしていく心理療法です。
- ブリーフセラピー:問題の原因よりも、今出来ていることに焦点を当てて、行動やコミュニケーションのパターンを変えていく技法です。
- 対人関係療法:対人関係上のやりとりに注目し、そこで生じていることを理解しながら、そのパターンを変えていく技法です。
対人関係療法は基本的には面接回数が決まっています。
来談者中心療法や精神分析的・力動的心理療法は面接回数は決まっていないことが多く、自分にじっくりと時間をかけて向き合いたいという方に向いていると思われます。
作業を通して進めていくカウンセリング
言葉でのやりとりに加えて、課題を設定し取り組んでいくカウンセリングもあります。
- 認知行動療法:考え方や行動の偏ったパターンを改善するために具体的な目標を定めて、さまざまな練習や課題を行っていく技法です。
具体的な問題の解決に焦点を当てたい方に向いていると思われます。
イメージや体感、動作を通して行うカウンセリング
イメージや体感、動作を通して行うカウンセリングの技法もあります。
- フォーカシング:身体で感じられるような、言葉になる前の感覚に焦点をあてて進めていく技法です。
- 動作法:簡単な動作をおこない、その感覚に着目することや動作の仕方を変えてみることなどを通して進めます。
上記2つはそれぞれ協会などが資格を認定しているため、資格をもった治療者に受けるとよいでしょう。
表現を通して行うカウンセリング
表現活動やそのプロセス、表現されたものについての言語的やりとりを通して行う心理療法です。
- 箱庭療法:砂の入った箱にミニチュアを置いて箱庭をつくり、そのプロセスや表現を通しておこなわれます。
- コラージュ療法:コラージュ(絵や写真を切り貼りして作品を作る)を作ること、その表現を通しておこなわれます。
他にも、絵画やダンス、劇(サイコドラマ)などの表現をもちいるものもあります。
その他のカウンセリング
他にもよく行われているカウンセリングのやり方として以下のようなものがあります。
- 統合的心理療法:来談された方に合わせてさまざまな理論や技法を組み合わせておこなう心理療法です。
- EMDR:眼球運動によって脳の情報処理に働きかけるもので、PTSDやトラウマに用いられることが多いです。
- 催眠療法:催眠をもちいた心理療法です。
- プレイセラピー(遊戯療法):お子さんを対象として、遊びを通して表現したりカウンセラーとやり取りすることで心の問題にとりくみます。
催眠療法やEMDRも協会や学会が資格を認定していますので、資格を持っている方を探して受けるようにしてください。
希望するカウンセリングを受けるには
上記のカウンセリングのやり方なかで「これを受けてみたい」「こういった形でやってみたい」と思うものが見つかったら、希望するカウンセリング方法を提供している機関を探す必要があります。
そのための手段としては以下のようなものが考えられます。
通院している精神科・心療内科の主治医に聞く
もし精神科や心療内科に通院中であれば、主治医に「こういったカウンセリングを受けてみたい」と相談してみるとよいと思われます。
1つには、主治医が患者さんを紹介するためのカウンセリング機関をいくつかリストアップしている場合があるので紹介してもらえる可能性があります。
もう1つ大事な点として、病気や症状、もしくはカウンセリングの技法によっては受けない方がいい場合もあるため、それを確認するためにもまず主治医に相談しましょう。
開業している臨床心理士を探す
臨床心理士の団体である「日本臨床心理士会」が管理している「臨床心理士に出会うには」という検索ページで探す方法があります。
「臨床心理士に出会うには」へのリンク→ http://www.jsccp.jp/near/
この検索ページでは、臨床心理士の資格をもったカウンセラーが開業している施設を地域や対応可能な悩み、料金、カウンセリング方法、オンラインや電話、メールでのカウンセリングなどさまざまな条件で探すことが出来ます。
臨床心理士の資格をもったカウンセラーをおすすめする理由についてはこちらをご参照ください⤵
「臨床心理士に出会うには」での検索の仕方
「臨床心理士に出会うには」で、自分の希望するカウンセリングを提供している機関を検索する方法について画像つきで解説します。
1.利用規約に同意する
ページを開くと、まず利用規約への同意を求められるため【同意する】を選びます。
2.希望する地域と支援の方法を選択する
次に、下記のような検索条件を選ぶ画面になりますので、希望の地域とカウンセリングの方法を選択します。
カウンセリングを受けたい地域については、左上の「お近くの相談機関を探す」から希望する地域をクリックして選びます。複数選択が可能で、海外やインターネットという項目もあります。
カウンセリングの方法は、下の方にある「相談や支援の方法」をクリックすると選ぶことができます(クリックすると下記のような選択肢が出てきます)。
もし上記の選択肢に希望するカウンセリング方法がない場合には、「フリーワード検索」の「特徴」にチェックをいれて、横のスペースに希望するカウンセリングの方法を書いて検索することもできます(下記の画像を参考にしてください)。
3.電話やメールでのカウンセリングを探す場合
電話やメールなど対面以外でのカウンセリングをおこなっている機関を探す場合には、下の方にある「来所以外での相談・支援方法」をクリックします。
クリックすると下記のような選択肢が出てきますので希望する手段を選びます。
オンライン(Zoomやスカイプなど)でのカウンセリングを希望する場合は、先に述べたように、希望する地域を選ぶ「お近くの相談機関を探す」で「インターネット」にチェックして検索する必要があるため注意が必要です。
上記のように希望条件をチェックし、最後に【検索する】ボタンを押すと条件と一致するカウンセリング機関を検索することができます。
近隣の病院などに問い合わせる
近隣の精神科や心療内科に直接問い合わせる、もしくはホームページなどで確認するという方法もあります。
また、臨床心理士・公認心理師を養成するコースがある大学のなかには、学外の方も利用できる相談機関があるところもあります。もし近隣にそういった大学がある場合は調べてみるのも1つの手でしょう。
下記のサイトは臨床心理士の資格取得のための大学院の一覧です。外部からも利用できる相談機関があるかどうかは各大学にお問合せください。
まとめ
カウンセリングのやり方について、対応人数や対面か非対面か、またカウンセリングで用いる方法・技法について解説しました。
カウンセリングを受けるのであれば、ご自分にあったやり方で受けられるのが一番です。この記事がそのための参考になれば幸いです。
カウンセリングを受ける場所の探し方については下記もご参照ください。