カウンセリング

【カウンセリングとは?】やり方や料金、効果、注意点などについて専門家が解説

カーペットとスリッパ

  • カウンセリングを受けたいけど、一体どんなことをするんだろう?
  • ネットで調べても情報が多くてよく分からない…
  • カウンセリングって本当に効果があるのかな?

 

「悩みがあるからカウンセリングを受けてみたい」…そう思っても、カウンセリングの実態が分からなくてなかなか行動に移れない方は多いのではないでしょうか。

 わたしは都内で開業のカウンセリングオフィスをしておりますが、カウンセリングに申し込む際にこういった不安を抱く方は決して少なくありません。

 この記事では、カウンセリングを検討している方が安心してカウンセリングに申し込みができるよう、「カウンセリングとは何か?」にまつわる基本的な疑問についてまとめて解説します。この記事を参考にして、カウンセリングがどのようなものかを理解した上でカウンセリングを受けることを検討してください。

カウンセリングとは?

カウンセリングとは何か?

 カウンセリングとは何かを一言でいうと次のようになります。

困りごとや問題を抱えたクライエント(相談者)と、専門的な知識や技術をもつカウンセラーが、対話をすることを通してその問題の解決を図っていくプロセス

 「美容カウンセリング」や「化粧カウンセリング」とも言いますが、ただの「カウンセリング」といった場合、心理的な困りごとや問題に対するカウンセリングを指すことが多いでしょう。

 心理的なカウンセリングをより詳しく説明すると「臨床心理学・心理学の知識やカウンセリングに関する技法・理論を身につけたカウンセラーと対話することで心理的な困りごとを解決していくもの」と言えます。

カウンセリングの目的

 カウンセリングの目的は、クライエント自身がもっている力を引き出し、クライエントが自分で問題に立ち向かい解決していけるようにすることです。

 カウンセラーとの交流を通して前向きになって問題にとりくむ意欲を取り戻したり、これまで気づかなかった自分の気持ちや考え方、行動パターンを理解することで解決の糸口が見つかったり、複雑だった問題が整理され進むべき方向性が見えてきたり…そういった主体的な変化がカウンセリングの目指すものであるといえるでしょう。

 そういう点において、悩みに対して「解答」や「アドバイス」を呈示する「人生相談」とはずいぶん異なります。

 もちろんカウンセリングで何らかの「解答」や「アドバイス」がされる場合もあります。しかし、カウンセリングを「アドバイスをもらえる場所」と考えて訪れると、多くの場合、期待外れに終わってしまうかもしれません。

カウンセリングはどこで受けられるの?

 カウンセリングは病院やクリニックで受けるものというイメージがあるかもしれませんが、他にもカウンセリングを受けられる場所はあります。例えば以下のような場所があげられます。

  • 病院・クリニックなどの医療機関
  • 私設のカウンセリング機関
  • 大学内の相談機関
  • 公的機関による相談窓口
  • 所属機関(学校や会社など)内の相談機関

 病院やクリニックに行くのには抵抗があるという方も、他の場所であれば行きやすいかもしれません。

 上記にあげた場所についての詳しい説明はこちらの記事にも書いてありますので参考にしてください。

 ≫「カウンセリングはどこで受けられるのか:病院以外の選択肢と検索サイトの紹介」

カウンセリングの料金はどのくらい?保険適用は?

 カウンセリングの料金は、カウンセリングを受ける場所によって異なります。

 公的機関や学校や会社など所属機関内にある相談窓口でのカウンセリングは基本的に無料です。

 開業による私設のカウンセリング機関では、都市部で1回7,000~12,000円、地方都市で5,000~10,000円程度かかると言われています(一般社団法人日本臨床心理士会「心理相談機関利用ガイド」より)。

 病院やクリニックであれば、医師によって保険診療内で行われるカウンセリングは保険適応ですので比較的安価で受けることができます。ただ、十分な時間を取れないなどの制限があることが多いです。

 カウンセリングの料金については以下の記事も参考にしてください。

カウンセリングの料金が高い理由

カウンセリングの実際の流れは?

 実際のカウンセリングの申込みから終結までの流れは以下のようになります。

  1. 申込み:カウンセリングを希望する方が申込みをします。申込みの際、希望する曜日や時間帯、簡単な相談内容、住所などの個人情報を確認されることが一般的です。
  2. 初回面接:相談内容について、どのようなことで困っているのか、いつ頃から始まったのか、これまでの経過などについてお話してもらいます。
  3. アセスメント面接:初回面接の後すぐにカウンセリングが始まる場合もありますが、困りごとについてより詳しく知るための面接を何回か行う場合もあります。
  4. カウンセリングの開始:カウンセラーがカウンセリングの進め方や方針を説明をしクライエントが同意したらカウンセリングがはじまります。
  5. カウンセリング:進め方はカウンセラーによって異なります。
  6. 終結:あらかじめ回数が決まっている場合は予定されていた回数で終了となります。決まっていない場合は、困りごとの解決状況をみて相談しながら終結の時期を決めます。

 カウンセリング機関によって詳細は異なりますが、多くの場合、上記のような流れで進んでいきます。

カウンセリングに通う回数や期間はどのくらい?

 一般的には、カウンセリングは何回か継続して通う必要があります。

 「そんなに通えないから1回で終わりにしてほしい」と思う方もいるかもしれません。相談内容によっては、1回もしくは数回で困りごとに対する解決策が分かったり気分が前向きになり終結となることもあります。

 しかし多くの場合、カウンセリングで相談されるような困りごとというのは複雑であったり、性格や人間関係などすぐには変わらない要素が関係していることが多いです。そういった場合、何回か通って時間をかけて問題を解きほぐしたり自分自身と向き合う必要があります。

 カウンセリングに通う回数や期間は、カウンセリングのやり方によっても異なります。回数が決まっており短期間で終結するものもあれば、数ヶ月・年単位でじっくりと向き合うことを想定しているものもあります。

カウンセリングでのやり方にはどんなものがあるの?

カウンセリングの形態

 カウンセリングの形態は以下のようなものがあります。一般的には一対一で行われることが多いです。

  • 一対一の個人カウンセリング
  • 集団でおこなうグループカウンセリング

 カウンセリングは多くの場合、直接会って対面で行います。しかし電話やメール、チャット、オンライン(テレビ電話)などの媒体を用いて行うものもあります。特に、最近はオンライン(テレビ電話)でのカウンセリングは増えてきた印象です。

カウンセリングの方法

 カウンセリングと聞いて多くの人が思い浮かべるのは、言葉によるやり取りでしょう。しかし実際のところ、カウンセリングには言葉によるものもあれば、そうでないものもあります。

 以下に、カウンセリングの方法を大まかに分けてみました。

  • 言葉でのやり取りを中心に進めていくもの:来談者中心療法、精神分析的心理療法など
  • 書式や紙に記入しながら進めていくもの:認知行動療法など
  • イメージや体感、動作を通して進めていくもの:イメージ療法、動作療法など
  • 箱庭や描画といった表現をしながら進めていくもの:箱庭療法、芸術療法など

 読んだだけでは想像しにくいものもあると思います。ホームページがあるカウンセリング機関であれば、カウンセリングの方法についての説明が書かれていることも多いので事前に確認してみるとよいでしょう。

 一般社団法人「日本臨床心理士会」には、臨床心理士が面接でおこなう代表的な支援方法について解説しているページがあります。こちらも参考にしてください。

カウンセリングはどんなときに受ければいいの?

 カウンセリングは以下のような場合に受けるとよいでしょう。

  • こころに関する困りごとがある
  • こころと関わりのある疾患や障害、症状がある(鬱病、不安障害、精神的不調からくる身体症状など)
  • 自分自身についての理解を深めたい人

 カウンセリングは精神疾患の治療のためだけのものではありません。多くの方が生活や人生における悩みや困りごとのために受けています。

 注意点としては、現在、精神科や心療内科に通っている方は、カウンセリングに申し込む前に主治医にカウンセリングを受けてもいいか確認を取るようにしましょう。病気の状態や時期によってカウンセリングを受けない方がよい場合もあるためです。

 どんな人がカウンセリングを受けているのかや、カウンセリングを受けない方がいいケースなど詳細についてはこちらの記事も参考にしてください。

カウンセリングを必要とする人ってどんな人?

カウンセラーってどんな人?

 実は日本では資格がなくても誰でも「カウンセラー」と名乗ることができます。

 また、カウンセラーの資格にはさまざまなものがあり、数日の講習を受けただけで取得できるものもあれば、大学や大学院にいき数年かけないと取得できない資格もあります。

 よく知られているカウンセラーの資格としては以下のようなものがあります。

  • 臨床心理士
  • 公認心理師
  • 産業カウンセラー
  • 臨床発達心理士

 上記の資格は、医療機関や公的機関でカウンセラーを採用するときの条件となっていることも多く、社会的信頼の厚い資格であると言えます。

 カウンセラーの資格については詳しく説明した記事があるのでこちらも参考にしてください。

≫カウンセラー資格はどれが役立つのか:資格の種類と特徴

カウンセリング機関はどうやって選べばいいの?

 カウンセリングを受けるカウンセリング機関やカウンセラーを選ぶときには以下の点を検討するとよいでしょう。

自分が通いやすい場所にあるか

 カウンセリングには定期的に通う必要性がでてくる場合があります。そのため、一定期間通うことを想定して、自分が通いやすい場所にある機関を選びましょう。

カウンセラーがきちんとした資格をもっているか

 先に書いたように、日本では資格がなくても「カウンセラー」と名乗ることができます。そのため、きちんとした資格をもったカウンセラーを選びましょう。

*どの資格が「きちんとした資格」なのかは人ぞれぞれの判断によるところもありますが、先に書いた「カウンセラーってどんな人?」の項目にあげたようなよく知られた資格を選ぶことが望ましいと思われます。

 もちろん資格がなくても力のあるカウンセラーはいます。しかし、資格は一定の知識と経験があることの保証になります。万が一、カウンセラーとのあいだで搾取や秘密漏洩などのトラブルが生じた場合も、有資格者であれば資格認定団体に相談することも可能です(資格認定団体に相談窓口があるかどうかの確認が必要です)。

 信頼できるカウンセラーの選び方については以下の記事も参考にしてください。

≫信頼できるカウンセラーの選び方:3つのポイント

自分の相談したい内容にあっているか

 カウンセリング機関によって専門とする相談内容が異なる場合があります。ホームページなどをよく読んで確認してから申し込むようにしましょう。また、カウンセリングのやり方についての希望がある場合も、希望するやり方でのカウンセリングが可能かどうかを確認しましょう。

カウンセリングによる変化ってどんなもの?

 カウンセリングで生じる心の変化としては、以下のようなことがあげられます。

  • 問題や問題に対する考え・感情が整理できる
  • 問題に対して新たな捉え方ができる
  • ひとりで抱えていた悩みを表現することで解放感がえられる・気持ちが落ちつく
  • 余裕をもって前向きに問題に向きあうことが出来る
  • カウンセラーに自分のありのままを理解されることで安心感がえられる
  • 周囲の人に対して適切な関係性や距離がとれる
  • これまで気づかなかった自分の側面(感情や考え方、行動パターン)に気づく
  • 何を優先して、どう行動してけばいいかを自覚する
  • 自分自身の自然なあり方を受け入れる
  • 自分の性質と折り合いをつけられる

まとめ

 「カウンセリングとは何か?」にまつわる基本的な疑問について解説しました。

 初めてカウンセリングを受けるときは、誰でも緊張したり不安になるものです。皆さんが、カウンセリングとはどういうものなのかを理解して、少しでも疑問や不安を減らしたうえで、カウンセリングを受けることを前向きに検討できるようになれば幸いです。

ABOUT ME
中野カウンセリングオフィス
東京都中野区にあるカウンセリングオフィスです。臨床心理士、公認心理師。著者の詳しいプロフィール、カウンセリングサービスについては下記サイトをご覧ください。